仁義にて海を渡る漢の話(挨拶
ハーメルンで連載中のONEPIECEの二次創作小説。主人公は原作序盤で登場した敵役「百計のクロ」に憑依した原作知識持ち。
少年は逃げていた。
彼は自分がどの世界に転生したのかも知っていたし、自分が「誰」なのかも知っていた。
だから絶対に「海賊」にはならず、誰も自分のことを知らないような土地へ行こうとしていたのに…
あの「天竜人」に奴隷になれ、なんて言われなければ逆らい、逃げた結果賞金首にならずに済んだのだろうか。
だが少年の首に掛けられた懸賞金は上がっていた。
最初は逃げただけだった。しかし生活のために山賊から略奪し、襲ってきた人狩りを逆に倒して人買いに売り、海軍の船から海楼石を拝借する…そんなことをしていたらいつの間に1000ベリーだったはずの懸賞金は2300万ベリーという額まで上昇してしまった。
わずか13歳にして懸賞金2300万の男、「抜き足のクロ」の明日はどっちだ…？
これはなんとも意外なキャラが出てきたものだ…
抜き足のクロこと百計のクロは原作の序盤、ウソップが乗船するエピソードの場所であるシロップ村にて敵役として登場し、資産家の家に執事として取り入って家の者を傘下の海賊の襲撃と共に殺害し、資産を奪い取る計画を企てていた知能犯。
しかし本作は原作本編開始前のおおよそ20年前の時点で原作賞金額である1600万ベリーを上回っている。
これは自分がクロであることを自覚していた主人公が足を重点的に鍛えておいた賜物。
だがそのおかげで向かってきた賞金稼ぎの撃退などを繰り返していた結果、悪い意味で目立ってしまったようだ。
本作の話の流れとしてはこのオリ主クロ、名を上げた結果のちのMr.1こと若かりし頃のダズ・ホーネスに出会ったり、これまた若かりし頃のペローナに出会ったりとオリジナルの勢力を作り上げていく。
また基本的に善性の現代人らしく堅気の人には一切手を出さないことを決めているし、ある事情から奴隷に落とされた新人海兵達を助けたりするところも海軍からすれば評価点の模様。いや、ワンピ世界がある意味世紀末すぎるというか…
ONEPIECE作品では現在一番の注目株。