※違います(挨拶
ハーメルンで連載中の呪術廻戦の二次創作で、虎杖が指を取り込んだタイミングで宿儺に転生した男が主人公。ただし、現実世界からの転生者であり「呪術廻戦」という作品を1話目しか知らない。
受験を控えた高校生である彼は、風呂でウトウトしていたと思ったら半裸で深夜の学校にいた。
よくよく見ると服も辺りもボロボロで目の前には血まみれになった頭がトゲトゲのノッポ。
どういう状況だこれ？と思案していると頭の中に声が響く。
「人の体で何してんだよ。返せ」
声が聞こえたと同時に体の自由が利かなくなり、自分の意思に反して体が動く。
かと思うと視界が変わり、今度は骨だらけの悪趣味な空間にいた。
わけもわからず頭を抱えてその場に座り込むと、水面に自分の姿が映りこむ。
短髪のピンク髪に顔に浮かんだ紋様、全身を包む白い和服…
「あ、あれだ！呪術廻戦！」
彼はこの世界に来る前、週刊少年ジャンプの愛読者だった。看板漫画からマイナー漫画まですべての作品に目を通す筋金入りの読者だ。
それで思い出したが、今の彼のビジュアルは新連載の「呪術廻戦」という漫画に登場した両面宿儺かいうキャラクターに酷似していた。
同時に彼は読んだ呪術廻戦1話目のストーリーを思い出す。
王道なバトル漫画で、主人公の虎杖悠仁に封印された呪いの王…今の自分こと宿儺の力を手に入れて窮地を脱するがそのせいで目の前にいるノッポ、伏黒恵に命を狙われて…
しかし思い出せる情報はここまでだった。呪術廻戦の1話はここで終わっている。
だが彼は長年少年漫画を読んできた経験からこの後の展開を予想していた。
この俺、両面宿儺は主人公の相棒になる！間違いない！
ならないよ？(辛辣
少なくとも本稿執筆時点ではバリバリの悪役ですけど？
というわけで本作は原作と違う頓珍漢な心情のや言動の憑依宿儺を楽しむ作品。
一応強さ…出力的な意味でとしては原作宿儺相応かそれ以上のようで、なんと初対面のやりとりで五条悟の防御を抜くことに成功している。
反面原作知識無しで憑依したことで知識面のアドバンテージをほぼ丸ごと失っており、帳すら知らない始末。
これ見方を変えればただゴリラになっただけじゃないのか…
しかし不穏の種は撒かれている。何の知識もないはずなのに突如使えるようになった反転術式、そして忘却の縛り。
これらが意味するものとは…？
まぁ常識的に考えてあの呪術廻戦がこんな程度でハッピーエンドめでたしめでたしになるわけないな？