虎杖にはこういう世界が似合うよなぁ…(挨拶
ハーメルンで連載中の呪術廻戦とウマ娘プリティーダービーのクロスオーバー小説で、モジュロ後の虎杖がウマ娘世界でトレセン学園に勤務する話。
「懇願ッ!」
それはもう見事なスライディング土下座だった。きっとこの先の人生でここまで綺麗な物を見ることは無いだろう。
心の中で学生服を着た伏黒と釘崎が無言で「10点」と書かれた札を上げている。そもそもスライディング土下座なんて見る機会がこの先あるかっつー話ではあるけども。
「お力を貸していただけないだろうかっ!」
「あー、えっと。秋川さん? ほんと、申し訳ないんだけど頭上げてくれない?」
頷いてくれるまで絶対にここを動かぬ、とでも言いたげに頑なに頭を上げないその様子を見て、まいったなと頭を掻く。
「そのー、周りの視線がですね。ほんと痛いんで」
端から見ると少女を土下座させている大人にしか見えないだろう。現にさっきから、何やっとんじゃお前、みたいな視線がビシバシ飛んできている。
「むっ、それはそうか……。話を聞いてもらえるということで良いか?」
「うん……、良いよ、それで……」
押し負けて肩を落とす俺に対して、少女の後ろであたふたしていた緑色のスーツに身を包んだ女性が、本当に申し訳なさそうに頭を下げていた。
「すみません、理事長が……」
「あー、気にしないで良いよ。……理事長?」
子どもにしか見えないんだけど、とようやく頭を上げてくれた少女を見ると、少女はどこからか取り出した「採用!!」と書かれた扇子を取り出してこちらに見せた。
「採用!うちで働いて生徒達を守ってはもらえぬかっ!」
「生徒?学校かなんかやってる、みたいな?」
「肯定!私は、日本ウマ娘トレーニングセンター学園、通称トレセン学園の理事長である!」
「おぉー、おぉ?」
トレセン学園ってなんだっけ、と首を捻った俺を見て、目の前の2人がずっこけるまで、あと2秒ほど。
こっちでも、あんまり強そうじゃないけど呪霊っぽいのが結構いるし、どうにも普通の人にも見えてしまう奴も、なんだか知らないけどいるっちゃいる。
運悪くそういう、普通の人にも見えてしまうやつに絡まれていた人たちを見かけたから助けた。そこまでは割とよくあることだったんだが。
「んー、でもなぁ」
「ああいう存在がいると知ってしまった以上、対策は急務!しかし私たちにはそういう伝手などない!どうかお願いだ!」
ふと横を見る。ショーケース内のテレビの中で、今まさに一つのレースが終わったところだ。ゴール板を一番に駆け抜けた少女は、両手を天に突き上げて何かしら叫んでおり、反対に届かなかった数人の少女の中には涙を流しているものもいる。
(眩しいなぁ)
「トレセン学園って、あの子達みたいなのが集まるとこなのか?」
「あ、あぁ!そうだ!」
自分の青春に悔いがあった訳じゃない。短かったけどオカ研で過ごした時間は楽しかったし、伏黒と釘崎の三人で過ごした時間だって。
あの時間は、五条先生が作ってくれたものだった。先生に守ってもらえて初めて、俺は皆と馬鹿笑いしながら日々を過ごせていた。
(若人から青春を取り上げるなんて許されていない、だったっけ)
五条先生、先生なら何ていうかな。まだ全然、右も左も分からないけど、今の俺にはきっと、眩しい青春を守れるだけの力があって。
「なぁ秋川さん、俺。教師になってみたかったんだ」
文中に「こっちでも」とかそういうニュアンスの言葉がチラホラ見えるので世界観融合したタイプではなくモジュロ後の虎杖がウマ娘世界に転移(転生?)したタイプの小説の模様。
マンハッタンカフェよろしくウマ娘世界にも呪霊…というか幽霊?のような存在がいることはいるので、それらから生徒を守って欲しいと頼まれたのがトレセン学園勤務の始まり。
とはいえ呪術のバトル要素を全面に押し出しているのではなく、ウマ娘たちのトレセン学園での日常をメインに、ほんの少し虎杖の関わる非日常をブレンドしている作品。
年下の女の子達と本来過ごしていたような日常を送っている虎杖の穏やかな顔が目に浮かぶよう。
ちなみに虎杖のスペックはウマ娘よりも上。サイレンススズカが追い付けないレベルの速さで走る人間…人間?
あと反転術式は反則じゃないっすかね…故障のリスクが0になったら練習し放題になっちゃう!
流石に虎杖もズルだと思っているようでウララのレース以外でちょっと転んじゃった擦り傷とかそういうのにしか使っていない。…今のところは。
妹の問題を力技で解決してもらったアヤベさんの湿度を見ろよ見ろよ(水没