５人のプレデターに狙われたクッソ哀れな子犬の話かな？(挨拶
ハーメルンで掲載している五等分の花嫁の二次創作小説。基本短編集だが、連載形式のものもある。
その日、上杉風太郎は落ち着かない事態が続いていた。
食堂でいつも通り安価に抑えるための「焼肉定食焼肉抜き」を注文して、定位置の席で食事をしながら単語帳を見ていると不意に視線を感じる。
自分が学校で奇異な存在として注目されていることは知っているがこの視線はいつも感じるそれではない。どこか「狙われている」…そういう感覚を想起させる視線だった。
視線の主を探すと、少し離れたテーブルから5人の女生徒がこちらを見ていた。
見慣れない制服…この学校のものではない。それぞれ美少女で、身に着けている装飾は個性豊かなのに同じ顔というどこか奇妙な女生徒たち。
そんなことを考えながら視線を手元の単語帳に戻そうとしたとき…彼女たちと目が合った。
その瞬間、ゾッとした。笑ったのだ、しかも5人とも同時に。
知らない人間が同じ顔で同時に笑みを浮かべる。そんなSANチェック間違いなしの状況から一刻も早く脱出するべく、風太郎は残っていた食事を平らげると足早に食堂を後にした。あれには関わらない方がいい。
だが、彼の受難はむしろここからが本番だったのだ…
なんだこのホラーチックな導入は…
短編集もそうだが、連載の方の「五つ子強くて？ニューゲーム」はがっつりヤンデレの入った話となっている。
強くてニューゲーム編では原作とはまた違った選択を風太郎がしたため、起こってしまった悲劇ともいえるのだが…
結びの伝説(物理)は流石に笑うわ。そういうことじゃねーから！
また、今度は風太郎一人が過去に戻る「外典 フー君強くてニューゲーム！」編も面白いのでおすすめ。どうあがいてもヤンデレ。
文章力が高く、随所に仕込まれたネタで笑わせに来るいい作品。