果たしてこの話のヒロインは誰なのか(挨拶
小説家になろうで連載中の小説で、ジャンルとしてはSFっぽい要素の少し入ったラブコメになる。
主人公の白杉巴(しらすぎ ともえ)は隣の席のクラスメイト笹篠明華(ささしの めいか)に告白された。
それだけなら嬉しい状況だったかもしれないが、彼女の次の発言が問題だった。
「白杉君を助けに未来から来たの」
告白の後の突拍子もないセリフに不信感を露わにする巴。
聞けば、巴は明華と付き合い始めた後、トラックに轢かれて死んでしまうという。信じられない巴だが、明華は直後に巴のスマホに着信が来るということを言い当てる。それどころか、学校で未来に起こる出来事すら正確に予言してみせた。彼女の言っていることは本当なのか。
そう信じ始めた巴の元に、更に別の未来からやって来ていて自分と付き合っていたという後輩、あげくには又従妹で姉のように思っていた女性すら、未来から自分を救いにやってきたという。
果たして未来の自分はどんな状況で彼女達と付き合うことになったのか？
自分は死の運命から逃れられるのか。
「互いに未来人と知ると人格と記憶が吹き飛ぶ」というルールの中、3人が未来人であることを隠蔽しながら生き残る青春ラブコメの開幕だ！
3人の美少女に囲まれるというラブコメではある意味平凡なスタートかもしれないが、この小説の肝はこの3人のヒロインは未来人であり、「お互いに未来人であることがバレると記憶と人格が吹き飛ぶ」というある種爆弾めいたものを抱えながら生活していることにある。
何故こうなるのかというと、これはそれぞれの世界線においてそれぞれのヒロインは元々未来人ではなかった、ということに起因する。
つまり「ヒロインAが観測した世界線の過去でヒロインBは未来人ではなかったが、ヒロインBが未来人であると打ち明けるとここに矛盾が生じる(より正確に言えばお互いの知る未来の情報が矛盾している)」というタイムパラドックスが互いに生じてしまい、矛盾を解消するために意識と記憶が消滅する、ということになるようだ。
つまり巴君はヒロインから攻略される立場にありながら、実質爆弾処理班でもあるってこったぁ！
頑張れ！君の未来は彼女達にかかっているかもしれないが、彼女たちの記憶と人格は君にかかっているんだ！
いや、ホントこれはどっちがヒロインなんですかね…
小説家になろう あなたを救いに未来から来たと言うヒロインは三人目ですけど？