ダークヒーロー系バルタン…だと？(挨拶
ハーメルンで連載中のウルトラマンシリーズを原作とした二次創作小説。主人公は現実世界からウルトラマン世界に異世界転生したオリ主。ただしバルタン星人。
「宇宙を揺るがす恐怖と絶望のカウントダウンは既に始まっている…」
死に体でそう話すのはダークロプスゼロ。目の前にいるオリジナル…ウルトラマンゼロを模して造られたロボットだ。
かつてウルトラマンゼロは恐るべき悪のウルトラマン…ウルトラマンベリアルからこの宇宙を守った。
だがまたこの宇宙に再び危機が迫っている。
その先兵として送り込まれたダークロプスゼロが己の運命を悟りゼロ諸共自爆しようとした時、一条の光線がダークロプスゼロの頭を撃ちぬいた。ゼロは光線が飛来した先を見るが特に何も発見できない。
しかし、ゼロと共に行動していたレイブラッド星人の血を引く地球人の怪獣使い…レイは確かにそこに何かがいることに感づいた。
「…驚いた、まさか地球人類に見破られるとは」
そういいながら姿を現したのは複眼に両手の大鋏、紛れもないバルタン星人だった。他の同族と違って外套を羽織っているのは珍しかったが。
少しの小競り合いの後、バルタン星人はゼロにこう告げた。
「止めに来い、ウルトラマンゼロ。ベリアル様もさぞ心待ちにしていることだろう」
ゼロの前から消えたバルタン星人…バレットは拠点に戻り、内心でボヤく。
(…こんな事になるんだったら、ウルトラシリーズ卒業なんてしなければよかったな)
昭和の時代。テレビで放送されたウルトラマンは子供たちの心を鷲掴みにした。
しかし時間が経つにつれ子供は大人になり、その流れの中でウルトラマンを観なくなったりしていくこともあるだろう。特にTVシリーズは国外制作やキッズアニメなどを除けば80からティガまで実に16年もの月日が開いている。
バルタン星人バレットとしてウルトラマンの世界に来た彼も、まさにこの流れの中で大人になりウルトラマンを卒業した人間の一人だった。
バルタン星人として転生した彼はかつてテレビで憧れた彼らに会ってみたかったのだ。
だが、彼が一番最初に見たウルトラマンは皮肉なことにベリアルだった。
M78ワールドとは別の宇宙、アナザースペースでバルタン星人ながらも宇宙の平和を守っていた彼はベリアルとの接触でそのあまりの力と憧れた戦士の一人が侵略者だった、ということに心を折られベリアルの配下となる。
それでも彼は諦めていなかった。配下になりながらも被害をコントロールしようと足掻く姿…
ゼロー！こいつを助けてやってくれー！
昭和ウルトラマンの知識しかないからゼロがセブンの息子ってことも知らないのか…
ハーメルン 絶対UFZに入りたくないバルタンVS絶対加入させたいゼロ