己は果たして何者なのか(挨拶
ハーメルンで連載中の僕のヒーローアカデミアとブラックパンサーのクロスオーバー小説。しかしブラックパンサーの要素は「ブラックパンサー」というヒーロー的部分しかなく、作品からの登場人物はいない。
病院で一人の女性が息子の遺体を前に膝から崩れ落ちていた。
彼女の名前は緑谷引子。彼女の息子である緑谷出久は今日、自身の通う学校の屋上から飛び降りたのだ。
焼け焦げたノートを抱えながら血の海に沈んでいた彼の遺体は、他者が原因と思われる外傷も無く、彼自身「無個性」ということもあって日頃から悩みを抱えていたことが調査で明らかになり「自死」と断定された。
本来の世界線であれば、この後衝撃的な出会いと共にありえなかったヒーローとしての道を歩んでいく筈の少年は、こうして人生に幕を下ろすこととなる。
だがこの世界に存在している「闇」は少年の死を許さなかった。
彼の運ばれた病院の理事長は、表向きは数多の慈善事業に着手する聖人のような人物だが裏の顔がある。
その裏の顔とは、己の知的好奇心のためには人の命など何とも思わず、病院という隠れ蓑を利用しながら価値のある死体を集めては人体実験を繰り返すマッドサイエンティスト。
さらに最悪なことに、このマッドサイエンティストは裏社会の帝王こと「オール・フォー・ワン」の友人にして協力者だったのだ。
…1年と数か月後。世間を突然現れるようになったあるヴィジランテが騒がせることになる。そのヴィジランテは指名手配された悪党のみを狙い、またビルとビルの間を高速で飛び回っている大きい黒猫のような姿をしていたことから
SNS上で話題を呼び、こう呼ばれるようになった。「ブラックパンサー」と。
ブラックパンサーというよりは仮面ライダーだなこれ?
ともかくブラックパンサーの要素は出久の改造された姿だけ。この世界にワカンダは無いしもちろん他のマーベルヒーローが出てきたりするわけでもない。
本作はブラックパンサーと化した出久がヴィジランテとして活動し、そこから原作と同様の展開になっている雄英組と絡んでいく形になる。
プラスして独自設定がいくつかあり、出久の母親である緑谷引子が7代目OFAこと志村菜奈の娘になっている点。つまり死柄木弔こと志村転孤は出久の親戚ということになるな…
また、出久が中学生の時に自殺しているなら爆轟はどうなっているんだ、ということだが出久の死を大分引きずっている。曇ってるんだよ(にっこり
この界隈でよく見る爆轟アンチ作品か?と思われるかもしれないが作者がそうではないと明言していることには注意。
立ち上がれ…新しい自分と共に!