久々の冒険者シリーズ！(挨拶
非安価系やる夫スレ作品で、「やる夫は剣と魔法の世界の住人のようです」の派生作品である所謂「冒険者シリーズ」。不幸という言葉を体現したような人生を送ってきたやる夫がどん底で邪神から力を貰い、自分から全てを奪っていった「センダイ」に復讐する物語。
この物語の主人公、入速出やる夫という男は不幸に愛されたような半生を送ってきた。
辺境の農家の八男として生まれ、物心ついたときから牛馬のように働かされる日々。
15歳になって何一つ良いことがなかった故郷を裸一貫で叩き出され、地方一番の大都市「センダイ」へと向かった。
しかしここでもやる夫の生活は幸せとは程遠かった。見てもらったステータスからは才能の欠片すら感じ取れず、努力して得た金はタカリと美人局に持っていかれる。しかもこういった連中に注意喚起してくれる真面目な職員は2、3週間ほど出張でいなくなっていたという始末。
普通の人間なら腐って同じようにドロップアウトしてもおかしくないが、やる夫はそれでもめげずにコツコツとモンスター退治を続けてCランクに上って市民権を獲得し、凡人の最高峰と言われるBランクまで上り詰めた。
これからようやく人並みの生活が送れるのか…といったところで事件は起きた。
夜道を歩いていたやる夫は路地裏で暴漢に襲われている女の子を助けるのだが、その暴漢というのがセンダイの都督代行であるコーネリア・ウィンザー(銀河英雄伝説)の息子であり、ウィンザーは権力を使ってやる夫を有罪・センダイ所払いの刑にしてしまった。
散々苦労してようやくBクラスまで辿り着いた末路がこれなのか。
絶望するやる夫だったが、その時やる夫の頭に直接語り掛ける声があった。
自らを「無貌の神ニャルラトホテプ(這いよれ！ニャル子さん)」と名乗ったその存在は、やる夫に力と知識を与えるのだった…
こうしてやる夫は異世界から来た神・ニャル子から政治や経済などの様々な知識と力を授かり、センダイという街…ひいてはこの世界が(おそらく現代日本基準で)どれほど歪なものなのかを知った。
やる夫がニャル子から貰った力の方は「亡霊の悲痛(ファントム・ペイン)」という能力で、恨みや憎しみ、未練を抱えて死んだ冒険者たちの魂を召喚、さながらFateの英霊の座そのもののような規格外の能力。
このセンダイの地にはそんな冒険者なんてギフテッド・非ギフテッドを問わず吐いて捨てるほどいるわけで…
センダイを追放されたやる夫はフクシマのギルドに辿り着き、ここで再起のための力を蓄えていく。だがその間にセンダイは都督代行・コーネリアのせいでとんでもない事態に陥っていたのだった。
最底辺のためのセーフティネットとして設けられていたD・Eランクの冒険者を切り捨てるような政策をとることによりセンダイの治安は劇的に悪化。
崩壊は経済にまで波及し、一人の商人が決断を迫られていた時、やる夫が現れる…！
やる夫の言う「復讐」とは何か。ただ自分に非道を働いた者達を追いつめていくだけか、それとも…