ファンタジー世界の貧しい農家って大体こんなイメージある(偏見
非安価系やる夫スレで、モンスターハンター4を題材にした作品。
ド田舎の村に生まれ育ったやる夫は家は長男が継ぐからと村から追い出され、街でハンターになることにする。
裸同然で放り出された夫には金も装備も技術も知識もなく、ドスジャギィどころかジャギィにすら勝てない有様。
採取クエストなどでやっとのことで稼いだ金はその日のうちにチンピラに奪われる。
路地裏で生活している間に出会ったオトモ、タオカカと共にギリギリの生活を送っていたある日、やる夫はある仕事を持ちかけられる。
それはリオレウスの卵泥棒。ゼニ―欲しさに引き受けたやる夫は、リオレウスの巣で自分が囮として雇われたことを知る。
命辛々助かったやる夫は強くなることを決意。裏路地で残飯を漁る「残飯漁り」とまで罵られても、這い上がっていくことを誓うのだった。
プレイヤー視点で見れば「ジャギィ相手に何やってんだこいつ」と思うかもしれないが作中の人物視点で考えてみれば何もできない素人が小さいとはいえ、肉食のモンスターに向かっていくなんてのは自殺もいいところ。ジャギィすら狩れずにハンターとしてドロップアウトする人間はまだいい方で、最悪ジャギィの腹の中だってありえる。そういったゲームのプレイヤーとしては気づきにくい部分をこの作品ではしっかりと描写している。
知識も才能も金もない、本当のどん底から残飯を漁ってでも金を稼ぎ、相手を観察して動きを覚え、罠や道具を駆使してじりじりと強くなっていくやる夫のストーリーはまさしく古き良き王道そのもの。
こう考えると大型モンスターや古龍をソロでバカスカ討伐するプレイヤーって異次元の存在だなぁ…
中編作品で完結済み。モンスターハンター好きにはたまらない作品かも。