戦え！ファンタジー異世界でも！(挨拶
ハーメルンで連載中のウルトラマンシリーズとゲートのクロスオーバー小説。主人公は現代からおおよそ5万年前の光の国にウルトラマンとして転生したオリ主。
―――私は、気がつけば光になっていた。
訳が分からないとは思うが、実際にそれ以外の表現が思いつかないのだから仕方がないだろう。極々平凡な人生を送ってきたただの日本人であるはずの私が、次に目を覚ました時には既にこの身体は光の超人であったのだ。
つまるところ、私はM78星雲、ウルトラの星生まれのウルトラマンへと生まれ変わったのであった。 困惑もあったが、ウルトラ一族にとってほんの僅かな時間である数年もすれば、十分に受け入れることが出来た。
そして私は決起した。子供の頃に憧れ、応援したヒーローと同じ世界、同じ種族に生まれたのだから、彼らと共に戦い、人々や平和を守れる存在になりたいと。
しかしブルー族として生まれた私は、シルバー族やレッド族に比べて戦闘面において不得手だ。
だがその程度でめげてなどいられない。気を引き締めて鍛錬に励む私に、両親は「どうしてそこまで鍛えるのか」と問う。
「宇宙警備隊に入りたいからね」「宇宙警備隊…？何かのお話かしら？」「いや、きっと友達とのお話だろう」
微笑ましげに呟かれたその言葉に、私は硬直してしまった。
確認のためにウルトラマンキングの年齢を両親に尋ねると26万歳ほどだと言われた。転生前の世界でウルトラマンキングが30万歳を迎えたのが2003年。つまり、この時代は私が暮らしていた時代から約4万年程前なのだ。宇宙警備隊の発足は約3万年前なので、今から1万年後のことである。
それは、これから1万年後に光の国にエンペラ星人が攻め込み、壊滅寸前まで追いつめられるウルトラ大戦争が起こるということでもあった。なんせ宇宙警備隊が誕生したのはこのウルトラ大戦争が原因だからだ。
「必ずやみんなで大抗争を生き残り、ウルトラ兄弟たちと会うのだ…！」
志を新たにし、明確な期限のついた私は、より一層の鍛錬に励み、貪欲に何事も吸収するようになったのである。
それから5万年近くが経過した。メビウスがエンペラ星人を倒し、光の国には一時の平穏が訪れていたが、現宇宙警備隊隊長のゾフィーが会議で出した「監視下における次元に現れた奇妙な反応」の話題で雰囲気が変わる。
我々の知っている地球にほぼそっくりな文化、技術体系が形成されているが外星人との公的な接触はなく、従って専門の防衛組織も存在していない。
その地球で複数回の空間転移に近い事象が、過去に複数回観測されているようだった。
そしてこの事象の調査に立候補した私、ウルトラマンノヴァは約5万年ぶりに故郷の星へ降り立つことになる。
ウルトラマンノアではありません。ウルトラマンノヴァです。ノアだとチートラマンになっちゃう！
ちなみにオリ主は警備隊発足以前から前世の知識を活かして鍛え続けてきただけのことはあり、ゾフィー隊長にすら敬語で接されているぐらい。
そりゃゾフィーだって年齢は2万5千歳、ウルトラ大戦争の後に生まれたウルトラマンだもんなぁ…
さて、主人公ことノヴァが降り立ったのは次にこの空間転移事象が予兆された場所。日本の銀座である。
そしてこの作品はゲートとのクロスオーバー小説…つまり、銀座事件の真っ最中なんだよォ！
当然だがウルトラマンの敵は異世界人ではない。ウルトラマンは現地人同士の争いへの不干渉・他の天体への侵略には加担しないのが鉄則なので。
宇宙警備隊で危惧されていたことだが、この空間転移事象を他に観測した外星人や未知のエネルギーに誘引される怪獣がいるかもしれないと。
現に銀座事件でカミソリデマーガが現れたことをきっかけに、地球に、そして異世界にも次々怪獣が現れ始める。
しかし、ゲートのネタバレにはなるがこの地球と異世界…通称特地を繋いでいるのは特地側の神がやってることなので、ウルトラマンとしてはどう対処するのか…そこは注目すべき点だと思う。
あとやっぱこっちの地球にもこっそり住んでる外星人いるじゃねぇか！
ハーメルン ウルトラマンGATE 超人 彼の地にて、斯く戦えり