どうしてみんな八尺様におねショタさせようとするんだ…!(挨拶
ハーメルンで連載中のオリジナルホラー小説で、子供の頃に村のはずれで出会った「お姉さん」と10年後に都会で再開する「僕」の話。嘘じゃないです!
ねえ、お姉さんは何でそんなに背が高いの?
ふーん、そうなんだね
僕も背が高くなりたいなあ、クラスで一番背が小さいんだよ僕
え? すぐ大きくなる?
そうかなあ……でもありがとう!
あ、そろそろ帰らなきゃ
また来るね!
「あの子をこれ以上村には置いておけない。大分“魅入られて”しまっている。お山に封じてある“アレ”もあと何年閉じ込めておけるか……」
村の神主さんがお母さんにそんなことを言っている。
「そんな──……」
「だから──……」
「ええ、わかりました……あの子は遠くへ……」
何を話しているんだろう。胸がどきどきしてしまう。良い事じゃないのはなんとなくわかる。僕が原因なのもなんとなくわかる。やだな、僕が悪い子だからいけないのかな。
──昔の事を思い出しちゃったなあ
僕はそんなことを思いながら、帰り道を歩いていた。
「あれから10年か」
故郷を出て10年だ。そして、“お姉さん”に会えなくなってから10年。お姉さんは今頃どうしているんだろう。
最初はとても悲しかった。毎日泣いていたと思う。東京で僕の親代わりになってくれている人は、「時間が経てば忘れるよ」と言っていたけれど。
──全然忘れられないや
夢で見るんだ、お姉さんがうずくまって泣いている姿を。僕が会いにこないから、寂しがっている姿を。 夜よりもずっと暗い場所で、たった独りきりで……
ここまでだと普通の現代ホラーの導入なのだが、この作品は現代ファンタジーの側面も持っているのが特徴。
それも退魔の組織が秘密裏に怪異を処理して回っている、とかそういうものではなく、「異常領域」と国が命名してメガテンで言うところの異界が一般的に知れ渡っているし、国家機関としても霊異捜査局が設立され、あまつさえ小学生ですらちょっとした異能がつかえるような世界。
だが、この世界において主人公は異能を持たない。…ほんとぉ?(猜疑
プロローグで異常領域に巻き込まれ、あわや怪異に襲われるところを「お姉さん」に救われたわけだが
主人公はこういった世界設定もあって「お姉さん」自体がどういった存在なのかは気が付いている模様。
しかし、幼い頃に「お姉さん」から引き離された過去も相まって主人公は「お姉さん」の事を周りに話そうとはしない。
だから主人公は分からなかった。周りの人間にとって「お姉さん」がどういう存在なのか…
周りが異能で戦う中、一人だけ怪異に助けてもらう主人公…実質メガテンだな?いや、メガテンは主人公も強いか…