この地に宿る怪異と理不尽を許さない男の話(挨拶
非安価系やる夫スレ作品で、現代社会を舞台にしたホラー物。主人公…というよりも視点役だが大学生・継星あかり(VOICEROID)の目線で物語が進行する。
大学生。それは人生で最も楽しい時期かもしれない。
今年も若人たちが大学に入学し、恒例のように新入生歓迎会と称して飲み会を行う。
彼女…継星あかりも大学生になったばかりで、誘われた歓迎会に参加していた。もちろん入学したての彼女は20歳になっていないのでお酒はNGだが。
少し話が弾んできたころ、3年生の多間木(金田一少年の事件簿)から新入生の「伝統行事」について持ち掛けられた。
「伝統行事」とは早い話が肝試しで、新入生同士共通の話題があれば交友関係を作りやすいだろうと参加者を募って行われる。
…というのは建前で、勘のいい人間は気づくことだろうがどう考えても一部の下種野郎がお持ち帰り目的でやっていることだ。
人のいいあかりは多間木に誘われるまま、何人かの「伝統行事」の参加者とともに廃屋に行く。
だがここであかりが体験したことは、下種な男性に襲われるよりももっと恐ろしい「何か」だった。
その体験をして以来、あかりはおぞましい夢を毎夜見続けることになる。
耐えかねたあかりがどうするべきか悩んでいると、大学の受付にこう言われた。
「普通じゃないことで困っているなら教授の下に行け」と。
かくしてあかりはこの大学でも偏屈で通っているモリアーティ教授(FGO)へ、自身の身に起こっていることを相談しに行くのだった…
割とエロい表現が結構出てくるのでそこは注意。エロホラーっていいよね…
さて、中心人物はあかりとモリアーティだけではなくもう1人いる。どちらかというとモリアーティは主に解説役であり解決役ではない。解決役を担っているのは教授の下で「そちら側」の依頼を受けている騨馬駁(やる夫スレオリジナル)である。
彼は物心着く前から「何か」に憑りつかれており、その「何か」は「理不尽」を決して許さない。
曰く【理不尽への激怒】とも呼べるような代物であり、彼は怪異や神をその激怒の下容易く祓ってしまう。
しかし、あくまでこの【理不尽への激怒】が働くのはあくまで被害者が理不尽に怪異に襲われたりしている場合であり、「自業自得」の場合に彼は動けない。ここがこの物語の妙だと思う。
騨馬君の過去についてもいつか明かされるのだろうか…