多重クロスって昔は良く読んでた覚えがある(挨拶
ハーメルンで連載中の多重クロスオーバー作品。オリジナルの世界をベースに、色々な作品からキャラクターが登場する。
Congratulation! 貴方は『深遠なる迷宮』に挑む第三次召喚者に選ばれました! 他の1,000人のプレイヤーと共に頑張ってください!
なんておかしな夢を見た主人公、長月葉月(ながつき はづき)は、目が覚めると見慣れない部屋にいた。
寝ていたベッドから降りた途端、頭痛と共に脳に直接知識を書き込まれ、これが紛れもない現実であり、この「迷宮」をクリアしなければ元の世界に帰れないことを否応なしに理解させられてしまう。
部屋にはステータスやアイテムボックス、ショップなどゲームのようなコマンドのある端末があり、そこで葉月はプレイヤー特典として付与された「キャラクター召喚」の能力を知る。
これは自身の知っている創作物の人物を召喚する能力で、葉月が召喚したキャラクターは「魔法少女リリカルなのは」のフェイト・テスタロッサだった。
葉月は召喚したフェイトに事情を話して頼み込み、共にこの迷宮の攻略へと乗り出す…
多重クロスオーバーと言えばいくつかパターンが思いつく。メジャーなのは主人公が様々な世界を旅するパターンで、世界毎に主人公の活躍を描くタイプだと思う。
次に思いつくのは複数の世界観が融合しているパターン。これは、例えば同じ地球ということで地球を舞台にした創作物が複数題材になっていたり、何かの拍子に様々な世界が融合した、または元々融合しているオリジナル世界観だった、とかだろう。
この小説はこれらの良くあるパターンではなく、主人公が登場キャラクターが創作物の存在であることを理解しつつ、迷宮という閉じられた空間に召喚して共に戦うという、あまり見ないパターンだったので興味を引いた。
また、このキャラクター召喚にはスキルレベルがあり、レベルが上がるごとに複数のキャラクターを召喚したり、召喚時間が伸びたりと、主人公の成長する要素にもなっている。どんなキャラクターが召喚されるのかがこの小説の楽しみの1つでもある。
そこそこの長編で、現在は序盤が終了して中盤に差し掛かったあたりだろうか。
完結まで頑張ってほしい。