有名だからって強いとは限らんよなぁ!?(挨拶
ハーメルンで連載中のウマ娘プリティダービーの二次創作小説。主人公はトレーナーだが、転生者でもある。
その男は気が付くと赤ん坊になっていた。
死因は覚えていないがどうやら自分は転生したらしい。それも別の世界にだ。
ここが元居た世界と違うことに気が付いたのはテレビに映るウマ娘を初めて見た時。この世界には馬の代わりにウマ娘と呼ばれる存在がいるようだ。
イレギュラーな事態には驚いたが、今生では前世の記憶というアドバンテージを活かして有利に人生を生きていきたい、男はそう考えていた。
しかし月日が流れ、男のアドバンテージは徐々に消え失せて行った。
男は所詮凡人でしかなく、努力を重ねたところで才能のある人間には敵わない。
世間一般的には十分優秀であったが、なまじ前世の記憶なんてものがある分、男は焦っていた。
そんな時、両親に連れられて見に行ったウマ娘のレースは男を魅了した。
ウマ娘に関わる職業に就きたい…そう考えた男は必死の努力を重ね、トレーナー資格を手に入れたのだった。
しかし、男はまたしても躓くことになる。ウマ娘がスカウトに応じてくれない。
困り果てた男の前に、一人のウマ娘が現れる。
ハルウララと名乗った彼女の名前に、男は聞き覚えがあった。
前世のニュースでその名前を何度か耳にした覚えがある…この世界とは違って大金の動くレースで、ニュースで名前を取り上げられるほどの馬と同じ名前のウマ娘…これだ!
男はハルウララに担当として就くことを申し出、ハルウララもそれを了承。
これから自分の輝かしい未来が始まるのだ…!
えー、大勢の方はご存知だとは思うが、現実世界のハルウララは強いから有名になったのではない。
あまりにも連敗を重ねたことから有名になった馬であり、ウマ娘としてのハルウララもお世辞にも強いとされるウマ娘ではない。ライナァァァァ!
つまりこの主人公は、「前世のニュースで取り上げられていたからハルウララって強いウマ娘なんじゃね…?」と勘違いして、最弱のウマ娘のトレーナーに就任してしまったのだ。
しかし、トレーナーとして担当したからには真面目にハルウララの育成のことを考えている。距離適性やバ適正を図り、レースに対しても真摯にアドバイスしていく。
しかし、それでも勝利が舞い込んでこないのがハルウララというウマ娘なのだ。
俺が悪いんだよ…ハルウララが有馬記念に勝てないのは俺のせいだ!
ハーメルン リィンカーネーションダービー ‐新人トレーナーがんばる‐