ありえなかった運命、あるいはありえたかもしれない可能性(挨拶
ハーメルンで連載中のようこそ実力至上主義の教室への二次創作小説で、主人公の綾小路清隆が高度育成高等学校に入学せず、そのまま終わった学生時代のその後の「IF展開」を描いている。
もしも、綾小路清隆が高度育成高等学校に入学しなかったら。
彼らの青春と交差せずに人生を過ごしていたら。
だが、今回の主人公は彼ではない。
今回の主役は「彼ら」の方。
綾小路に影響を受けることなく3年間を終え、大人になった彼らは何を思うのか…
これは、そんな切ない「もしも」の物語。
今回はいつもより前置きが短いが、本作はそれぞれの人物にスポットライトを当てている中編連作形式なため。それぞれのルートによって展開が全く異なる。
本稿執筆現在で3名のルートが公開&完結しており、堀北、松下、櫛田の3名が主役となっている。
周りの人物をダメだと決めつけて、自分を高めるためだけにひたすら勉強に没頭していた堀北。
周りを見下すことを止めずに幸せになることを夢見て、会社で出世のために上司に体を売る生活をする松下。
自分が愛されることだけを考え続けた結果、どこまで行っても追いかけてくる自らの過去から逃げ続ける櫛田。
確かに綾小路がいなかったら原作後にはこうなっていたんじゃないか、というそれぞれの展開が楽しめる。
また、綾小路が登場しないわけでもなく、各ルートでそれぞれの人生に挫折しかけたところで大人になった綾小路に会っている。
この世界線の綾小路は自分のしがらみを断ち切ったのか、原作よりも全然生き生きしてる気がする…
次は誰が来るのか楽しみな小説。ここまでクラスメイトが続いてたからクラス外から来るかも…?