畜生系ってそういう？(挨拶
ハーメルンで連載中のようこそ実力至上主義の教室への二次創作小説で、畜生主人公がAクラスの神室真澄に出会うところから話が始まる。
いったい、俺は前世でどんな罪を犯したのだろうか。
輪廻転生という概念がある。ぶっちゃけ詳しくは知らないが、要するに生まれ変わりという考え方だ。命は死ぬとまた別のなにかに生まれ直す。とても素敵な考え方だと俺は思う。
うん、まあ、あれだ。結論から言えば、転生自体はあった。
問題があるとすれば、転生した「先」だった。
なぜか俺は――人ではなく、《猫》として生まれてしまったのだ。
吾輩は猫である。名前はまだ無い。
なにせ野良だからな、野良。
せめて家猫として生まれることができれば、もうちょっとマシだったんだろうが、二度目の俺の人生――いや、猫生は、生まれたときから苦難に満ちていた。
普通の猫とは違い、俺には「知恵」があった。
それを駆使して、人間社会の片隅で、なんとか生き延びてきた。
目的もなく、ただ日々を生き抜くだけの猫生。そんな日々に変化が訪れたのは、とある捨てられた雑誌のページを見たときだった。
その雑誌のページには、こんな言葉が書かれていた――《高度育成高等学校》。
単語を見た瞬間、前世の……人間だったときの記憶が蘇った。
ここは『ようこそ実力至上主義の教室へ』の世界……ってこと！？
それに気づいてからの俺の行動は早かった。
どうせ特に目的もなく惰性で生きている野良の猫生、ただ燻って生きているくらいなら原作の舞台に突撃してぇよな！？ しました！
そんな風に俺は気ままに、かつて読んだ物語の舞台を楽しんでいたわけだが――
俺はその「始まりの日」、運命の出会いをすることになった。
最初にタイトルだけを見てクソヤバイ性格の主人公を想像した貴方は私の同類です。
メインヒロイン(？)はタイトル通り神室真澄だが、原作の最初から最後までの悲惨な運命を打破するべく本作ではまず坂柳の配下になっていない。
神室が坂柳の配下になったのは万引きという弱みを握られてのことだが、本作ではその前に主人公に出会い、万引きをする機会を失ったからだ。
また、学校のポイントシステムを有効活用して主人公をクラスに連れてくる許可を取得。流石はポイントさえ払えば大体なんでもできる学校だぜ！
そしてクラスに連れてこられた主人公が坂柳が悪辣な企みを披露しようとするとインターセプトするため、坂柳も原作より大分柔らかくなっている。というよりクラスとより調和しているというべきか。
それに伴い葛城も反発することがなくなったので、Aクラスが派閥闘争を驚くほど早期に終わらせて一丸となっている。綾小路君勝てるのかこれ…？
この学校で猫がボイスレコーダー使いこなすのは反則だと思うんすよ…
ハーメルン よう実世界に転生した畜生系主人公が神室真澄に心を打ち抜かれる話