その物語は、全ての英雄の憧れだった。
ゼルダの伝説とFGOのクロスオーバー作品。
ゼルダの伝説の世界観が地球の遥か昔、という設定で、リンクに転生した「ゼルダの伝説シリーズ全般」についての知識を持ったオリ主は勇者リンク、ゼルダ姫、魔王ガノンドロフの3人のトライフォースにまつわる因縁をすべて終わらせて眠りについた。
しかし、勇者リンクは目覚めた。世界中からの助けを求める声によって。
人類史の英雄達が憧れた勇者が今、人理修復に名を上げた…!
リンクが自身のゼルダの伝説についての知識を忘れないために書き記したノートが遺され、発掘したギルガメッシュ王によって後世に伝えられている、という作品の土台があり、ゼルダの伝説作品群は人類の最古の英雄譚になっている。
英霊召喚というシステムで他作品のキャラを割り込ませやすいため、Fateのクロスオーバー作品は多いが、こういう形で世界観ごとクロスオーバーさせてくる、という作品はあまりない。
じゃあこれオリ主である必要ある?って言われるかもしれないが、ご存知の通りゼルダの伝説シリーズは時のオカリナや神々のトライフォース等多岐にわたり、登場するリンクやゼルダ姫はそれぞれ独立した設定になっているため「ゼルダの伝説」という作品そのものとクロスオーバーさせるなら、という発想のものとこうなったのだろう。もっとも単純なオリ主、というわけではないようだが。
ちなみにこの作品設定は作者の文月葉月氏によるものではなく、pixivでぐっちー氏が投稿している「ズレが否めない金髪碧眼エルフ耳の勇者になった話」シリーズの設定を借りたものとなっている。
地球の魔術師の常識からすればハイラルって相当ヤバい土地になるんじゃないだろうか。精霊がポンポンいたり、食べ物はドーピングコンソメスープ(大嘘)だし、ニワトリは襲い掛かってくるし…
リンクも当然ハイラルの常識しか知らないため、現代からすれば卒倒するようなことを平気でやってカルデアの皆に驚かれる。
また、出会うサーヴァント達もリンクの事を知っているため彼に興味津々、という点も面白い。
ハーメルンで現在最も期待のおけるクロスオーバー作品。
FGOを全編やるなら相当な連載量になるため、完走を祈るばかりである。