やっぱりアルちゃんはね、不憫枠が似合うんですよ(挨拶
非安価系やる夫スレ作品で、突如祖父の遺産で大金が手に入ってしまったやる夫君がひょんなことから「悪魔」の女の子と生活することになってしまったお話。
祖父(アカギより鷲巣巌)が死んだと聞いた時、やる夫の頭の中に浮かんだ疑問は「どうやって！？」だった。
顧問弁護士によれば、「ワシの終生の好敵手が死のうとしてるから、先に地獄に行って地獄を再度争うにふさわしい環境に整備してくる」と言い残して事切れたらしい。ワシズ様ならやりかねん…
ともあれ祖父の遺言ではやる夫を相続人に指定しており、数十冊の預金通帳や宝石・金塊などの考えるのも恐ろしいほどの遺産がやる夫の元に入ってきたのだ。
だが、やる夫には祖父が死んだ実感が沸かなかった。
殺しても死ななさそうな人だし、後で生き返ると言ったなら実行するんじゃないかと思うぐらいにはエネルギッシュな人だった。
それでも、祖父が自分を置いて行ったという事実はやる夫の胸を締め付けた。
酒を飲み、酔っぱらって泣きながら帰路につくやる夫は不思議な老婆の営む露店を見つける。
今時道端で露店、など売れるのか？というやる夫の疑問を他所に、老婆はやる夫に1体の羊人形を差し出した。
それは老婆曰く「”宿る”人形」であり、何が宿るのかは買った者だけが分かるという。
興が乗ったのかやる夫は老婆に1万円と言われたその人形を購入し、枕元に置いて寝た。
翌日…やる夫はドアを叩くけたたましい音で目を覚ました。
こんな朝っぱらから何事かと玄関のドアを開けると、そこには知らない女の子(ブルーアーカイブより陸八魔アル)が立っていて開口一番にこう告げた。
「私の魂返しなさいよ！」
言わずもがなあの人形のせいである。悪魔の魂が宿るなんて聞いてないよォ！
さて、半分魂を人形に囚われた哀れなアルちゃん曰く、人形自体がやる夫の所有物であるからして今現在も魂の半分はやる夫のものになってしまっているらしい。
また、やる夫はタダで魂を返そうとするが契約を重んじる生き物である悪魔は無償の施しは受けられず、何かは払わなければならない。
ちなみに悪魔の契約でよくある「巨万の富を～」とかいう願いには人間界で未発見の金などの誰のものでもない資産を転移させているとのこと。
おまけに人形に引き込まれた魂の方が依り代に引っ張られて動物っぽくなりかけているので一刻も早く魂を回収しないと大変なことになっちゃう！
そんなこんなでなんとか対価を決めて契約し、アルちゃんとの生活が始まったが…
しかしこの羊人形、ただアルちゃんの半身が宿っているだけでなく、変な能力まで…