世話やかれてぇなぁ俺もなぁ(挨拶
非安価系やる夫スレ作品で、オリジナルの現代もの。いや、現代ものなんだけど現代ものって言っていいのか…
その日、とにかくやる夫は全てがどうでもよかった。
就職難でようやく就職した会社がブラック企業だったせいで3年間ほぼ無休で働き、定時なんてあるわけもなくパワハラの嵐。
限界が来て自宅のアパートで昏倒し、目が覚めた時には一切覚えのない無断欠勤セクハラその他諸々の理由でクビになっていた。
普通は労基やら病院にでも行くところだが心労で限界が来ていたやる夫にその判断はできず、自分が何をしたいのかも分からずに当てもなく電車を乗り継いで行先も知らないバスに乗った。
気が付くと自分がいるのは全く見覚えのない田舎町。田園風景が広がるステレオタイプの村落だった。
村の入り口で何をするでもなく景色をぼーっと眺めていると、後ろから女の子に突然声を掛けられた。
何をしているのかと聞かれても答えられない。
しかし少女は言いにくい事情だったら言わなくてもいい、ここに来る人は大体似たようなものだと言う。
少女曰く「この里は外でどうしようもなくなった人が誘われる一種の避難所」らしいが…
よく分かっていないやる夫に少女…周子(アイドルマスターシンデレラガールズ)はこれから世話をして癒してあげる、と言うのだった。
そんな感じで現代もの…というよりはどちらかと言えば現代ファンタジーかもしれない、現代社会に疲れ切った人のためのほのぼの(妖怪)田舎ライフが幕を開ける。
物語初期のやる夫はもうすっかり目からハイライトすら消え失せてすべてがどうでもよくなってしまっているが、周子のゆっくりとした看護によって人間性を取り戻していく。
女の子に献身的にされるのもそれはそれでいいけど、疲れた時は美味しいものを食べてゆっくりと寝て休息を取るのが一番なんだなぁって。
中編ほどの長さで、完結済み。疲れた方は読むことをお勧めする。