インチキ効果もいい加減にしろ!(挨拶
ハーメルンで連載中の遊戯王シリーズを原作とした二次創作小説。形式としては長編ではなく短編連作である。遊戯王の世界に転生した現実世界の遊戯王プレイヤーが遊ぶだけのお話。この時点でアニメや漫画の方を読んだことのある遊戯王プレイヤーは嫌な予感しかしないだろう。
皆さんはご存知だろうか。
例えば遊戯王OCGには「天よりの宝札」という魔法カードがある。この魔法カードは非常に弱いドロースペルだ。
結果的にカードを2枚ドローできるものの、発動条件が「自分の手札とフィールドのカードを全て除外する」ことだからだ。こんなカードを使うのは一部の限られたデッキでしかない。
だが、このカードは原作遊戯王では「お互いに手札が6枚になるようにドローする」というぶっ飛んだ効果を持っていたのだ。
こんなカードをOCGのカードとして刷った日には環境が世紀末になる…という理由で原作から弱体化されたカード達が遊戯王OCGにはいくつも存在する。
しかし、この世界…とある転生者がたどり着いた原作遊戯王世界はある意味退屈だったのだ。
例にあげたようなカード群はあるし神のカードはちゃんとした神のカード、ラーはヲーではない。さりとて、彼が持っている現実世界から持ち込んだ未来に生きてるカード、デュエルタクティクス。
原作を遵守して変な影響を与えまいと人と関わらず、カード達も使わないでいた結果、彼は孤独に苛まれてしまっていた。
そして彼はあることを閃いた。「この世界、オカルト染みたものは大量にあるし、なんとかすれば元の世界の連中、この世界に呼べるんじゃないか…?」
遊戯王の二次創作で、転生や転移したオリ主が作品時空から見て未来に当たるシンクロやエクシーズのカードを使って戦うっていう作品はよくある。実際に未来のカードだけあって無印やGXあたりから見ればシンクロエクシーズはかなりのカードパワーになるだろう。
だが、遊戯王原作には原作効果神のカードを筆頭にもっととんでもねぇカードがわんさかあるわけで…
そもそも原作ラーやオベリスクの時点で「これ現在のカードプールですらまともにやって勝てるのか…?」というチートカード。耐性無視ルール効果で破壊ってなんやねん…
例えば「お互いにカードを3枚引く」という「壺の中の魔術書」というカード。これは漫画版遊戯王GXにて登場したカードだが目を剥くほど強い。相手もドローするという点を除けばかの悪名高い強欲な壺よりもドローできてしまう。え?相手の引いたカード?相手が死ねば関係ないだろう?
と、そんなインチキカード達を少しずつチョイスしながら、始めの転生者がなんやかんやして現実世界からVRゲームのような感覚で、遊戯王世界の特殊な空間に意識だけ飛ばしてきてる決闘者達がデュエルする作品である。
なおエクゾディアは禁止ワードとする。
ハーメルン 遊戯王の世界で遊戯王プレイヤーたちが遊びだしたようです。