実際出てきてもおかしくはないのだろうか(挨拶
ハーメルンで連載中の現代を舞台にしたオリジナル小説。現代では絶滅した動物がもしひょっこりと発見されたら、というお話。
ここは山形県にある過疎の進みつつあるひさし村。
主人公の笹壁 亮吾(ささかべ りょうご)はこの村の出身だったが、高校卒業後に関東の大学に進学。そのまま都会で暮らしていたが、突然の会社の倒産によりまた村へと戻ってきた。
両親は既に亡くなっており、知り合いの米農家で働きながら一人暮らしの日々を送っていた彼は、ある日裏山に面した窓を引っ掻くやせこけた「犬」を発見する。
餌を与えたり体を洗ってやったりしてるうちに、犬にしては猛々しいなぁ、なんて思ったりしたがとりあえず動物病院に連れていくことにした。
そして動物病院で獣医に診てもらった結果、驚くべきことが判明する。
この「犬」は、犬ではなく絶滅したはずのニホンオオカミである、と。
ニホンオオカミの目撃例は2000年に大分県でそれらしい動物が撮影されたのを最後に、目撃されていない。
環境省のレッドリストにおける絶滅動物の定義では「過去50年間生存の確認がなされない場合、その種は絶滅した」とされているため、ニホンオオカミは絶滅種となっているが、この小説のように突然山奥やそれに近い村などで発見される可能性もある…のだろうか。
さて、本作ではこうした絶滅動物を主人公が偶然なのかそれとも何か原因があるのかは不明だが、次々と発見していくというのが主軸になる。
主人公はあくまで一般人で、動物学に詳しいとか何か特殊な能力がある、ということはこの記事を書いている時点の連載ではない。
しかし、絶滅動物たちが妙に主人公に懐いているあたり、何かあるのかもしれない。
見てみたい絶滅動物…ステラーカイギュウぐらいしか出てこないなぁ…
ハーメルン 『裏山で保護した野良犬がニホンオオカミだった。』