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やる夫スレ 非安価スレ

やる夫の北海道カオス立志伝

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お前たちの好き勝手にやった結果がこれだ。

非安価系やる夫スレ作品。
とあるごくごく一般的な地球の天界で事件が起きる。それは地獄の人手不足を理由に死者が故意に捏造され、死ぬ運命ではなかった人間達が死に、地獄に送られたことから始まる。
さておき、問題になったのは死んだ人間達をどうするか。
規定では「要望をある程度聞き入れて転生」という実家のような安心感を覚える展開だが問題は2つあった。
1つ目の問題は死んだ人間が1000人単位でいること。2つ目は、転生者の大部分が「ニコポ」「チート」「アニメキャラ容姿」等の所謂テンプレチート能力を欲しがったこと。
当然ながら全員の要望を叶えるととんでもないことになるため、あーだこーだと紛糾の末、結論が出た。
それは「ある程度に留めるが容姿や能力の望みを叶えた上、全員をとある並行世界の11世紀の北海道に送る事」。北海道が何したってんだよォ!
だが転移先がこの北海道に決まった事にはある理由があった。
この世界の北海道、いかなる理由か「11世紀時点でも人類が棲息していない」のである。だったら大丈夫だな!(大丈夫じゃない
こうして彼ら転生者達のやりたい放題北海道開拓が始まったのだった。

とでも思っていたのか?

この作品の主役は彼ら転生者ではない。
ここまでの設定はあくまでこの作品の作中設定。
物語は転生者の転移後の500年後。戦国時代から始まるのだった。

最初の方の展開で転生者の数が多いがいつものテンプレートかー?なんて思って見ていたがいい意味で裏切られた。
転生者や転移者が関わる仮想戦記は結構多いが、それがあくまで下敷きにすぎない、という作品を見るのは初めてかもしれない。
彼らが好き勝手にやった結果、北海道はとんでもない地に変貌してしまった。
日本人離れした容姿などと言うのは序の口で、騎士甲冑が存在していたり、鉱山から取れる宝石の種類が地質学的におかしくて後世の鉱物学者が発狂していたりと枚挙に暇がない。CIV廃人がやりすぎたのだ…
地名も大分おかしなことになっていて、笛糸や織斑、芭美論等大体どのジャンルの転生者が来たのか一発でわかる。

この作品の中心にあるのは「転生者から伝えられた文化」。
彼らの遺した様々な文化によって後世の人間達は翻弄されていくこととなる。ペニシリンや火縄銃をドラマを聞きかじった知識だけで作ろうとして大量の失敗者が出た結果、これら2つが詐欺師の代名詞扱いされていたりするなど、転生者のいい部分だけでなく悪い部分も両方合わさった文化設定がかなり良く練られている。

中心となるキャラクターも、ミストさんや雁夜等あまり他のスレでは中心人物としては起用されないようなキャラを重用している、というのも魅力の一つ。こんな頼りになるミストさん見た事ねぇ。

現在も連載が続いていて1話1話がかなり濃厚。かなり見ごたえのある作品。

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