お前が世界を救わないのは勝手だ。けど、そうなった場合、誰が代わりに救うと思う？(挨拶
ハーメルンで連載中のFateシリーズ全般を原作にした二次創作小説で、チート能力を持って転生したオリ主がチート能力を以てしてもどうにかなるか怪しい世界を救うデスマーチをやらされる話。
深夜のイギリスのロンドンの路地。俺は自慢の相棒たるバイクのロイヤルアロイで、壁面をかっ飛ばしていた。
アロイの座席の後ろには金髪の目つきが鋭い少女、いや、まだ幼女って言った方が近いか？まあ、とにかく女の子が横座りになって俺にがっしりとしがみついている。
「お、落ちるっ！ ていうか、何でアロイで壁が走れるんだ！？ 速度も普通じゃないし！」
女の子が叫んでいるが、俺としてはそれどころじゃない。
なんか色とりどりの光が、俺たちに向かって飛んできているからである。
くっそう、ついさっきまでは、ごく普通の世界だって思ってたのに、ご覧の有様だよ。
この事態は全てこの女の子、ライネス・エルメロイ・アーチゾルデの所為である。
彼女の名前を聞いたその時に俺は心中で叫んだ。よりにもよって、Fate世界かよぉ！？と。
だが、俺を誰も責められまい。この世界程、厄ネタがゴロゴロ存在している世界は中々ないからだ。
「じゃあ、一名様、ご配送という事で。今回は初回サービスってことでタダにしといてやるよ、お嬢さん」
俺の名前は、神薙統夜（かみなぎ とうや）。この世界で運び屋をやっている人間だ。神を薙ぐだの、夜を統べるだの大層すぎる名前でどうかと思っていたんだが、ここがFate世界というなら話がちょっと変わってくる。この世界、割と名前に意味があったりするからな。
特に神を薙ぐとか、心当たりがありすぎる。
そう。俺は、まさに神にも等しい世界崩壊級の怪異を単騎で一蹴するようなSFMMOゲームの主人公にあたる自キャラの力をもって転生してしまった、チート持ち転生者なのである。
流石は見てる分には楽しいが行けって言われたら土下座してでも遠慮したい世界TOP3に入る世界だ…
Fate世界に詳しい方ならご存じだとは思うが、Fate世界は様々な世界線がある。
ライネスと出会ったことで事件簿世界線かと考えていた主人公だが、どういうわけなのか主人公の持っていた端末にBBが現れる。
EXTRA世界線にしてもありえない、なんて考えているとBBから告げられたのは「その世界、貴方のチートがないと詰みますから」という無慈悲な宣告。
それを裏付けるようにライネスから持ち込まれた死徒からの護衛依頼。もしやと思い尋ねてみれば英霊についての存在も確認。
例外的な世界線でなければ死徒と英霊の両立はありえない上にBBまで存在している。もしかして、型月産厄ネタ全部乗せ世界線ですかぁ！？
ちなみに主人公のチートはFGOに登場した英霊オデュッセウスの鎧を扱うことができる強力無比なものだが、この世界のことを考えるとちょっと不安になってくるな…
でもお前は戦うしかないんだよ！厄ネタをどうにかできるのお前しかいないんだからな！
ハーメルン Fate Night Unnamed ～チート転生者はデスマーチに挑む（ほぼ強制）