ハーメルンで連載中の名探偵コナンとFateのクロスオーバー小説。主人公はプロトアーサーになっていた転生オリ主。推理物にゴリゴリのファンタジーを混ぜた作品。
夏の東京都心、本日午後一時。
私ことアーサー・ペンドラゴン(偽)は、何をするでもなく陸橋の手すりへだらんと身を預けていた。
さて、ことの経緯を説明しよう。おおよそ3日前のことだ。
私は気がついたらFate名物イケメン騎士、プーサーとして現代東京のど真ん中、ひいてはその地下に何故か開いていたアヴァロンに放り出されていた。
「くっそ、金なし宿なし身分証なしの現代日本生活とか厳しいに決まってるよね!」
頭を抱え、何度目になるかも分からないため息を一つ。
そうとも。今の私はサーヴァントではなく生身だ。つまり生きているので食料が必要。
服も用意せねばならぬし、雨風しのぐ屋根も必要。眠くなれば寝床に入り、身を清める水場もあったほうがいいだろう。
振り返って今現在。住所不定、無職の不法外国人労働者アーサー・ペンドラゴン(35)が爆誕したのである。
しかし本当に生活資金を獲得しないとまずい。この辺りで見かけたアルバイト募集の張り紙は皆履歴書や免許証が必要なものだったし、昨今は身分証なしの闇バイトの募集すらSNSを通して行われる。
一応顔立ちの良さを考えるに不法滞在を承知でホストとして雇ってもらえそうでもあるが、バレれば入国管理法違反で警察の立入調査間違い無しな上に実行すれば秒で聖剣が折れる気しかしない。
ふと、鋭いスキール音と喧騒を耳がとらえた。
あれ…こんな街中に暴走族か?と思ったのもつかの間。
爆走スケボーが道から吹っ飛んできた。
自分がプーサーなもんで最初は型月世界だと思い込んでいたようだが…残念だったな、ここはコナンの世界だ。
当然爆走スケボーなんて持ってるのはコナン君だけであり、ここからコナン君と知り合うことになってどうにか働き口や工藤邸滞在の許可を貰って宿を手に入れたりしていくわけだが…
工藤邸に滞在しているということは、それはつまり沖矢昴…もといFBI捜査官である赤井秀一とも関わるということであり、赤井経緯で神秘の存在がアメリカの方にバレていくことに。世界観メチャクチャだぁ!
…というわけでもない。何故ならこの作品のコナンワールドには同源作者の作品であるまじっく快斗のファンタジー部分が混在しており、紅子さんが魔女として登場している。
ちなみにルパン三世とのコラボについても取り扱っており、ルパンとも縁を手に入れることになるが、オリ主プーサーはともかくオリ主の中にいるアーサーの霊基との相性があまりよろしくないんだなこれが…
エクスカリバー以外にも宝具いっぱいあるけど…特にロンギヌスとか…大丈夫なんすか…?