じゃあ誰が地球を救うんだって?お前だ(挨拶
ハーメルンで完結済みのドラえもんの二次創作小説で、ドラえもんの世界ではないが、ドラえもんの四次元ポケットと数々のひみつ道具を能力として持つオリ主が劇場版の連中をどうにかするべく奔走する話。
人生いろんなことがある。
いい事ばかりではなく時に喧嘩をしたり、失敗をしたり、事故にあったりすることもあるだろう。
何が言いたいかと言うとだ…ある日、突然子供の姿になっていることがあっても可笑しくない訳だ。
いや、おかしいよ!?もうちょっと何かあっただろうと思いつく限りの手段で思い出そうとしてみたが、事前事後の間に起こったことが全く分からない。自分の状況を理解した時には乳幼児で母親らしき女性に抱きかかえられていた。
何度も何故こうなったのか考えては結論が出ないまま時間が過ぎていき、今では五歳の誕生日を迎えてしまっている。
現世の環境は前世と特に変わっていない。現代の地球の日本と変化のないよく似た並行世界だと思っていた。
しかし、何か転生特典でも持っていないのかと自身を調べた結果、チートな能力に気がついてしまった。
親に着せられた服のポケットに手を入れたら幼児服のポケットのサイズ的に不自然なほど大きな物を取り出せた。
手にしていたのは全体的に黄色い半球体の土台の付いた竹トンボ。
一目で解るそれは「タケコプター」だった。
それから確認してみれば出るわ出るわひみつ道具のオンパレード。どうやら僕が手を突っ込んだポケットが四次元ポケットになるようだ。
だが、問題はここからだった。それは親と見ている朝のテレビの「宝島が発見されました」というニュースから始まった。
更に別のニュースで「黄金を積んだスペイン船が発見されたとのことです」との報道。他にも妙に既視感のあるニュースが報じられていく。
…思い出した。これらのニュースはドラえもんの劇場版の話にあったことばかりなのだ。
劇場版の話のいくつかは地球が割と大変なことになりかねないものもある。ひみつ道具「○×うらない」を使って確認することにした。
「この世界はドラえもんの世界である?」×「ブッブー」
「過去か未来にドラえもんは存在している?×「ブッブー」
「僕の見たニュース、それはドラえもんの劇場版の話と関わりがある?」〇「ピンポーン」
「地球、いや地上文明はこのまま放っておいたら壊滅、あるいは全滅する?」〇「ピンポーン」
「…全ての事態に対処できるのは僕だけ?」〇「ピンポンピンポンピンポーン」
やるしかねぇ!やらなきゃ死ぬ(直喩
ドラえもんといえばご存じの通り国民的SFコメディ日常系作品だが、大長編…つまり劇場版だけはシリアス度と危険度が日常回とは比べ物にならないほど上昇する。放っておけば文字通り地球が何回も滅ぶレベル。
ドラえもんの劇場版は声優陣の交代に合わせてリメイクされたりしているが、本作でいう劇場版は「のび太の恐竜」から「ワンニャン時空伝」までが対象となる。
ただし、全ての劇場版事件が起こるわけではない。
まず○×うらないで出たように過去か未来にドラえもんが存在していない…すなわち、ドラえもんの世界にある2112年世界は存在していないので時間犯罪者絡みの劇場版、「南海大冒険」なんかは事件が起こらない。宝島はあるようだが。
また、ドラえもんの劇場版は「魔界大冒険」や「パラレル西遊記」のようにのび太やドラえもん達の行動が切欠で起こることも多く、これらもやろうと思わなければ起こりえない。
しかし、「銀河超特急」のように舞台となる特急は存在していないが敵役であるヤドリ達は存在している、というパターンもある。
こうして起こりえる、起こらない劇場版を分けたあとに対処が必要なものからひみつ道具と劇場版の知識をフル活用して対処していくわけだが…
ドラえもんって自重しないならなんでもアリだからなぁ。
ハーメルン ドラえもんのいないドラえもん ~超劇場版大戦 地球は何回危機に遭う~