はいはい悪徳悪徳(挨拶
非安価系やる夫スレ作品で、ファンタジーシミュレーションゲームの世界に、チュートリアル悪徳領主キャラとして転生したやる夫が肉欲と生存を天秤にかけながら乱世を駆ける話。
『百合姫戦記』と言う作品がある。ジャンルは戦略シミュレーション、ハードは携帯機のニャンテンドーDS。ハード発売中期。新興のメーカーが発表したそれは当初、その年のクソゲー大賞候補とされていた。しかして蓋を開けてみれば色々と要素が噛み合った結果。メーカーや初動の反応を超えて、ヒットを飛ばした作品である。
しかして。『百合姫戦記』の名を最も知らしめたのは、原点のゲームではない。移植である。
一度目の移植は純粋なスケールアップで好評を獲得したが問題は二度目。シナリオ分岐で南北のどちらへ着くか。それは、比較的にゆるい本作で唯一のシリアス部分。選ばれなかったほうを滅ぼすと言う、戦記を謳うがゆえの展開。それを無視し、どちらも平定する真ルートなるものを二度目の移植で追加したことこそが、今作の名を高めた。
ぶっちゃけ燃えた。それはもう、盛大に。ゲームハード論争まで巻き込んだ炎上は、今作を再びクソゲーオブザイヤーにノミネートさせるに至るほど。もちろんゲーム部分の出来は悪くない。ただひたすらに、売り方が悪かっただけである。
とはいえ悪名は無名に勝るとも。その論争でキャラデザを目にし、手に取った男が一人いた。
彼は今生での名をやる夫と言う。ニューソク領の領主たる彼は、原作に置いてはチュートリアルボス。 一通りの操作方法、システムに慣れてから挑む今作における数少ない男キャラ。緩んだ腹と醜い顔。領民を虐げ、私服を肥やす典型的な悪徳領主と言う立ち位置はまさに序盤の敵らしい。 男性向けの、登場キャラクターを凌辱する竿役にピッタリな薄い本を熱くする要因である。
原作キャラは抱きたいがそれよりも原作通りならばこれから始まる乱世を生き残らなくてはならない…
やる夫の肉欲を天秤にかけた生存戦略が始まろうとしていた…
あ、積極的にエロい事したいってところ以外は大体普通な領主です。
やっぱ現代人の考える悪徳領主と実際の中世ぐらいのガチ悪徳領主にはクッソでかい差があると思うんですよ…
実際のところ、あわよくば…どころか転生前に薄い本でお世話になっていた原作キャラを目の前にして、欲望を前面に押し出すぐらいにはスケベだが、領地経営に関してはしっかりしている。
悪徳領主はね、「自分の領地に住んでる人間が苦しむのは、いささか気分が悪い」なんて考えもしないんだよなぁ…
ちなみに原作主人公組が快進撃を始めるのはこの乱世に苦しむ人々を見ての義憤からなわけだが、原作と違ってこの世界のやる夫はまともな領主。
圧政に苦しんでのことだろうが反乱は反乱なのだ。なんとか丸く収めるためには…分かるよなぁ?(ゲス顔
だが、いつかは決断しなければならない時が来る。この乱世においてどうするのかを…