サムライミ版スパイダーマン3にそんなやついなかったっけ…?(挨拶
ハーメルンで連載中の転生したらスライムだった件の二次創作小説で、主人公は転スラ世界に砂の魔物として転生した元大学生の男。ただしリムルと違って転スラに対しての原作知識を持っている。
おい、と頭に響く声がした。その一言に覚醒を促され、俺の意識がぼんやりと浮上する。
何だ?誰だ?ここはどこだ?
(こちらが黙っていればいつまでも眠り続けおって。ここで発生するのは構わんが、それならそれで先客である我に相応の誠意を見せるが筋ではないのか)
一体何を言っているんだろう。真っ暗だけど、ここはどこだ。
確か俺は大学の夏休みに、田舎のじいちゃん家に遊びに来ていて…
あれ?変だぞ…何で、身体を起こしたいのに動かないんだ?
顔を上げられないし、目も開けられない。それどころか、寝てるのか立ってるのか座ってるのか全く分からないくらい身体の感覚がないんだけど、どういうことだ?
(…えっ?)
(おお、ようやく起きたか!精神生命体ならば、『魔力感知』程度は備わっているな?)
視界とはまた違う、形容しがたい不思議な感覚だった。目の前にたった今気が付いたかのような唐突さで、俺はそれを認識する。四方を岩で囲まれた洞窟内に、とんでもないデカさを持って陣取った黒い竜。
ヴェルドラだあー!?
て…転スラ?転スラの世界?えっ何俺死んだの?リムルみたいにここに来たの?
この展開だとリムルの代わりにオリ主が…?とはならずこの後普通に合流する。
さて、オリ主の能力としては本作の作者説明にある通りリムルの下位互換。
原作でリムルはスキル「大賢者」の補助を得てスキルの使い方や立ち回りのヒントを得ていくが、オリ主はよく似た「独白者」というスキルを持つ。
大賢者と同じようにシステム的にアナウンスをしてくれるものの、こちらはその名の通り独白するだけで会話ができないという大きな欠陥がある。
また、本人の性格的にも社会人・三上悟として十数年生きてきたリムルと比べて大学生だった分、ゴブリンたちに技術を教えようとせずに自分の力でできるからと建築をやってしまおうとしたり、戦闘中にも関わらず原作キャラに会えた喜びからはしゃいだりと未熟なところが目立つ。これは原作知識を持っているが故の弊害とも言えるが。
リムルと同じタイミングで洞窟の中でヴェルドラに名前を貰っているおかげでリムルと同格の存在になっているが名付けに関しては徹底してリムルに任せるスタイルを貫く。
ちなみにヴェルドラの趣味で人間体の見た目はかなり中性的…というか可愛く仕上がっているらしい。俺は男だよ!
行動の随所に「転スラという原作を遵守しよう」というところが見えるが、それでも訪れる悲劇がある。